口から摂取した飲食物は、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸を通って消化・吸収され、便となって肛門から排泄されます。これらの食べ物や消化液の流れが小腸や大腸で滞った状態が腸閉塞です。腸が拡張して張ってくるため、おなかが張って痛くなり、肛門の方向へ進めなくなった胃や腸の内容物が口の方向に逆流して吐き気を催し、嘔吐したりします。

 

 開腹手術を受けた後、腸と腹壁、腸同士の癒着、ヘルニア、腸捻転を起こすことがあります。腸に酸素や栄養分を送る血管が入った腸間膜が捻じれたりして血流障害を起こす場合は絞扼(こうやく)性腸閉塞と呼ばれ、この腸閉塞は腸管が壊死してしまうため、早期に手術を行わないと死に至ります。また、大腸がんによる閉塞があり、高齢者で便秘傾向の人では硬くなった便自体も腸閉塞の原因になります。大多数は手術をしないで、点滴などの保存療法で改善します。

 

 開腹手術後の癒着による腸閉塞再発予防のためにはいつも腹八分目にする、お腹を冷やさない、冷たい物の飲食をなるべく避ける、烏賊素麺、コンニャク、海苔など塊を作りやすい食品を避ける、軟らかい消化の良いものにする、刻み食にするなどの工夫は必要です。

 

 症状が強くなりそうな場合は、消化器内科を受診して下さい。